ビールとジンといえば、ともにクラフトのカルチャーが盛り上がっているお酒ですが、それらの魅力を堪能できるジンが登場しました。
日本各地でクラフトジンが造られるようになってきている中で、クラフトビールの造り手・Far Yeast Brewing(ファーイーストブリューイング)と日本酒・焼酎などを手がける喜多屋のタッグによって誕生したクラフトジン「KAGUA GIN」。
5月末に発売されたこのブランド、実はクラフトビールを原料として使用した日本初のジンなのです。
今回は、そんなKAGUA GINの開発経緯やその製法、特徴について簡単にご紹介します。
馨和 KAGUA セゾンをベースに採用したジン
2011年に創業し、純粋なビール会社として「Far Yeast」や「馨和 KAGUA」を手がけ、日本国内だけでなく20か国に輸出も行ってきた「Far Yeast Brewing」。
そして、およそ200年前に福岡の地で創業し、IWC(International Wine Challenge)で日本酒部門最高賞を受賞するなど、世界から評価される日本酒と焼酎を手がけてきた「喜多屋」。
これら2つの造り手はかねてより親交があり、お互いのお酒造りをリスペクトしていたのだといいます。
そんな両者が新たに挑戦するべくお酒として注目していたのがジン。素材選びに比較的自由が効くジンは、自分たちならではのお酒を造ることができます。
そうしてFar Yeast Brewingが、ジンの製造に必要な蒸溜設備を持つ喜多屋に共同開発を持ちかけたことからプロジェクトがスタート。
実は喜多屋も、ジンの開発を検討していたところだったのだとか。
開発に際しては「馨和 KAGUAの良さを最大限生かしたジン」として、KAGUA愛飲者に満足してもらえるような味わいを目標に据え、喜多屋の蒸溜設備を用いて製造。
ジンは、ベースとなるお酒にボタニカルを加え蒸溜することでできるお酒です。一般的には、ベースにはニュートラルなスピリッツが用いられますが、KAGUA GINは極めて珍しいビールをベースを採用。しかも贅沢にも馨和 KAGUA セゾンのみをそのままの状態で使用しています。
それにジュニパーベリーとゆずといったボタニカルを加え、喜多屋独自の技術である減圧蒸溜(気圧を下げて蒸溜する方法、一般的には繊細で華やかな香りの抽出に特化)の技術によって香りを閉じ込めています。
(実は喜多屋は、日本で初めて焼酎に減圧蒸溜を用いたパイオニアなのだとか!)
ビールらしさがしっかり残る独自のフレーバー
馨和 KAGUA セゾンは、“和が馨(かお)る”をコンセプトに、和のハーブであるゆずと山椒を使用した瓶内二次発酵のクラフトビール。
そのベースの味わいを活かすべく、ジュニパーベリーとゆずのみという極めてシンプルなボタニカルレシピで造られたKAGUA GINは、ゆずが主体ながらもビールのホップのような涼しげなハーブの香りが特徴的。その後味にもハーバルさ苦味とともに残り、ビールがベースにあることをしっかりと感じさせる、今までにないタイプの国産ジンだと言えます。
ジン好きはもちろんのこと、ビール好きも試す価値ありの一本です。
商品詳細
KAGUA GIN(カグア ジン)
容量:500ml
アルコール度数:45%
価格:参考上代 4,500円(税別)
ボタニカル: ジュニパーベリー、ゆず
製造:株式会社喜多屋
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