どのジャンルにおいても、世界ランキングには興味が湧いてしまうもの。
今回スポットを当てるのは、数多くのカクテルに使用されることから、バーシーンでは特に欠かすことができないお酒、リキュール。
ハーブリキュールやフルーツリキュールのほか、コーヒーリキュールや日本の梅酒など、アルコール度数はもちろん、味わいや飲み方など様々なタイプのブランドが存在する酒類カテゴリーですが、そんな多種多様なリキュールの世界において、世界一売れているのはどのブランドなのでしょうか?
そこで今回は、2021年版のリキュールのブランド別世界売上ランキング(2020年の年間販売実績)を、イギリスの酒類メディアDrinks Internationalが発表したデータを元にご紹介(※)。
TOP10、10位から順に解説つきでご紹介していきます。
10位 Lubelska Range ※日本での販売なし
産地:ポーランド
まず10位にランクインしたのは、ポーランドのフレーバードウォッカ「Lubelska Range」
ポーランドやチェコを中心に、ウォッカなどのスピリッツを展開するStock Spirits社のブランドで、毎年このランキングにランクインしています。
ウォッカをベースにフルーツなどで風味づけするフレーバードウォッカにおいて「Lubelska Range」は、レモンやカシスなど様々なフレーバーを展開しています。
しかし、今のところ日本での正規輸入はありません。
9位 ジャックダニエル テネシーハニー
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産地:アメリカ
人気のアメリカンウイスキー「ジャックダニエル」
そのウイスキーをベースに、はちみつで風味づけしたリキュール「ジャックダニエル テネシーハニー」が9位にランクイン。
年間1,200万ケース以上も売り上げる世界NO.1アメリカンウイスキー「ジャックダニエル」の派生ブランドということもあってか、2011年発売と歴史が浅いながらも瞬く間に世界のトップリキュールブランドへと成長し、今もなおプラス成長を続けています。
炭酸類で割ったり、アイスに垂らしてみたり、様々な方法で楽しめることから家飲み用としても人気です。
8位 カンパリ
産地:イタリア
イタリア産のリキュールとして、日本では真っ先に名前が挙がるであろう「カンパリ」
やはり世界的にも人気のブランドで、310万ケースもの売上を誇ります。
鮮やかな赤い液体と甘苦いフレーバーが特徴的なビターリキュールの一種で、1860年の誕生以降変わらぬレシピのもと、数多くのハーブやスパイスを用いて造られています。
カクテルの材料としてとても人気があり、なかでも現在世界のバーシーンで全カクテル中2番目の人気を誇るとされる「ネグローニ」などにも使用されることから、バーでは欠かすことができないブランドです。
7位 デカイパー
産地:オランダ
7位にランクインした「デカイパー」は、300年の歴史を持つオランダ発の老舗リキュールブランドで、同じオランダのリキュールブランド「ボルス」を上回る売上を誇ります。
ピーチツリーやカシス、トリプルセックなど、日本でも10種以上のフレーバーが展開されており、世界ではさらに数多くのフレーバーや関連商品が展開されています。
それらは基本的に、カクテルの材料として主にバーシーンで大きな需要があります。
6位 リカール
産地:フランス
フランス産のハーブリキュール「リカール」が6位に。
世界的な酒類企業であるペルノ・リカール社のアイデンティティとも言えるブランドで、1900年代前半に世界各地で禁止されたアブサンの代用酒として誕生した“パスティス”の代表的ブランドです。
アニスとリコリスといったハーブを軸に造られる独特のハーブ香を有するお酒で、何年も前にアブサンが解禁されている今もなお根強い人気を誇ります。
5位 マリブ
産地:イギリス
日本でも高い人気を誇るココナッツリキュール「マリブ」が、440万ケースもの売上を記録し、5位にランクイン。
リキュールブランドとしては、日本では最も有名なブランドの一つと言えるほど幅広い層に知られています。
イギリスに属するカリブ海の島・バルバドス発祥のラムベースのリキュールで、その名は“サーフィンの聖地”とされるアメリカ西海岸の町・マリブにちなんでいます。
甘いココナッツフレーバーが特徴的で、コーラ割りなどカジュアルな飲み方でも楽しめます。
4位 フェルネット ブランカ
産地:イタリア
1845年にミラノで誕生したハーブリキュール「フェルネット ブランカ」は、日本ではバーシーン以外ではあまり知られていませんが、海外では大人気のブランドです。
世界中から仕入れた27種類ものハーブやスパイスを駆使して造られるビターリキュールで、ハーブやミントの清涼感のある香りと、圧倒的な苦味を有するのが特徴です。
カクテルの材料として人気があり、コーラなどの炭酸割りといったカジュアルな飲み方からクラシックカクテルまで、様々な方法で楽しまれています。
海外のバーでは、景気づけや別れ際の一杯としてショットを飲み交わす文化があるなど、バーカルチャーの一部とも言えるでしょう。
3位 アペロール
産地:イタリア
3位にランクインしたのは、またもイタリア発のリキュール「アペロール」
8位の「カンパリ」4位の「フェルネット ブランカ」と同じ、様々なハーブ類から成るビターリキュールですが、11%とアルコール度数が低いのが特徴的です。
オレンジを軸に、香りも苦味もより穏やかで爽やかなのも特徴で「アペロール・スプリッツ」という、スパークリングワインで割ったカクテルが定番の飲み方です。
このカクテルは、世界のバーシーンでは全カクテル中9番目の人気を誇り、それが「アペロール」そのものの人気を押し上げています。
2位 イエーガーマイスター
産地:ドイツ
続いて2位もビターリキュールの「イエーガーマイスター」がランクイン。
日本でもよく知られるドイツ産のリキュールで、公式サイトによれば56種類ものハーブ&スパイスによって造られており、他のビターリキュールとはまた違ったハーブの芳香と甘苦さを有します。
1935年に誕生した、ビターリキュールの中では比較的歴史の浅いブランドにも関わらず、カクテルの材料のほか、クラブシーンなどで景気づけの一杯として爆発的な需要あることから、その売上も爆発的な数字を記録しています。
1位 ベイリーズ
産地:アイルランド
世界一売れているリキュールブランドは、クリームリキュールの「ベイリーズ」という結果に。
日本では「マリブ」や「カルーア」ほどの知名度はありませんが、欧米諸国では圧倒的な人気と知名度を誇ります。
アイリッシュウイスキーをベースにフレッシュクリームやカカオ、バニラなどを加えて造られるその味わいは、まるでスイーツそのもの。
その甘さが際立つ味わいこそ人気の理由とされ、バーカクテルの材料のほか、コーヒーや紅茶で割ったりなど飲み方も様々です。
また、アイスなどのスイーツに垂らしてみたりなど、欧米ではスイーツの材料としての需要が絶大で、一般的なリキュールブランドとは少し方向性もマーケットも異なります。
だからこそ幅広い層から人気を集め、世界No.1リキュールとして君臨しているのでしょう。
ちなみに、惜しくもTOP10入りとはなりませんでしたが、日本の梅酒ブランド「チョーヤ」が130万ケースを記録し、13位という結果になりました。
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