アンバサダーが語るキュロ・ナプエの特徴と魅力
− それではキュロ・ナプエの特徴についてお聞かせください。
ソラン:まずコンセプトに基づき、ライ麦が原料のスピリッツをベースとしていること。
それからナプエには16種のボタニカルを使用しているのですが、そのうち4種をメインとしています。
− それはフィンランド特有の素材ですか?
ソラン:そうです。メインボタニカルには、バーチ(白樺の葉)、メドウスイート、クランベリー、シーバックソーンを使用しています。
バーチは、現地ではサウナに入る時に体を叩いたりするのに使うのですが、キュロはサウナから生まれたこともあり、使うことになりました。
メドウスイートは、白夜でできる夏の薬草です。
それからフィンランドは沼地が多いんですが、そこで採れるのがクランベリー。
そして湖も無数に存在するんですが、その湖に浮かぶ小さな陸地で採れるのがシーバックソーンで、これはスーパーフードみたいなフルーツです。
− これらの素材は活かし方も違うとか?
ソラン:はい。12種のボタニカルは浸漬方式とヴェイパー方式(蒸気で香りを抽出する方法)を駆使してまとめて蒸留するんですが、メインの4種はそれぞれ個別に浸漬して蒸留します。
− で、最終的にブレンドするわけですね?
ソラン:そうです。4つのメインボタニカルの個性をしっかり反映させたいと思っていたので、別々に蒸留し、それぞれの良さが出るようにブレンドしています。
− なるほど…サウナからアイディアが生まれ、メンバーのチャレンジ精神と、土地やコンセプトへの強いこだわりのもと生まれたフィンランドらしいクラフトなジンが「キュロ・ナプエ」というわけですね。
それがIWSCで世界最高とも言える栄誉をつかんだと…
ソラン:IWSCのジン・トニック部門でトロフィーを受賞したのは2015年のこと。
受賞してから世界中から引き合いが殺到し、初年度である2014年の生産数は5000本だったんですが、あっという間に在庫がなくなり、生産も追いつかなくなって一旦販売休止になってしまいました。
それから生産体制を整えて、2015年には生産数が10万本にアップしました。
とあるミスから生まれたもう一つのジン、コスクエ
− ジンのイメージが強いキュロですが、そこで爆発的な人気を得たからだったんですね。
ちなみにキュロはナプエだけでなく、ウイスキーのように樽で熟成させたタイプのジン、コスクエもありますよね?
ソラン:コスクエは、ウイスキーを造ってる過程で間違えてジンを樽に詰めてしまったことがキッカケだと言います。
そうして誕生したコスクエは、アメリカンオーク樽で3ヶ月熟成させているのですが、実はボタニカルやブレンドも少し変えています。
メインボタニカルとして、(シーバックソーンとバーチの代わりに)ブラックペッパーとオレンジピールを使用しているんです。
− キュロのナプエとコスクエ、それぞれの特徴は味わいにどのように影響してますか?
ソラン:キュロのジンは、甘さがしっかりしているのですが、それはライ麦由来のものだと思っています。
ナプエは水を加えると甘さが際立ち、シェリーっぽくなります。
コスクエは樽熟成特有のキャラメルやバニラっぽい甘さをしっかり感じるんですが、ペッパーの感じもあとから感じられます。
いずれにせよ、他のジンと比べやすい味だと思いますよ。
ちなみにキュロのチームでは、ナプエはフィンランドの夏をボトリングしたもので、コスクエは天気が悪いときに飲むジンとされています(笑)
キュロの最適な飲み方は“パーフェクトサーブ”?
− 天気が悪いとき…(笑)たしかにナプエとコスクエを天候で例えるなら真逆かもしれませんね。
ではそれらのオススメの飲み方をお聞きしても良いですか?
ソラン:ナプエの一番のオススメの飲み方は「パーフェクトサーブ」です。
クランベリーとローズマリーを加えたジン・トニックなんですが、レシピはナプエ1/4に対して、フィーバーツリーのトニックを3/4入れます。
本国ではほとんどこれで提供されています。
− そのジン・トニックが世界最高とも言える賞を受賞したわけですね。
他の飲み方は何かありますか?
ソラン:日本の方が好きそうなところで言えば、水割りも面白いかもしれませんね。
ナプエ1/3に対して水2/3ぐらい加えると、のびが良く飲みやすくなります。
− コスクエはどうですか?
ソラン:僕はウイスキーの代わりに使うことが多いですね。
それこそオールド・ファッションドだったり、クラシックカクテルに使ったりしてます。
− 海外ではキュロはどんな風に飲まれていますか?
ソラン:フィンランドではほとんどパーフェクトサーブですね。
あとは結構みんなカクテルにすることが多いです。
いずれにせよベースにあるのはジン・トニックで、海外ではジン・トニックは当たり前すぎる飲み方なので、カクテルという認識ではありません。
− それでは最後に、アンバサダーのソランさんが個人的に感じるキュロの魅力を教えてください。
ソラン:ライ麦の良さが出ていること、デザインの良さ、それからユニークなバッググラウンドですかね。
バッググラウンドがここまで面白いのって中々ないんじゃないかと思います。しかもそれがデザインにも反映されているわけで…
そういった意味では、飲み手にとっても分かりやすいジンだと思います。
あとは、キュロのメンバーですかね。
彼らはライ麦に対する愛がすごいですし、新しいもの創る発想がすごくて、それらも含めてブランドも大事にする。
そうした姿勢に共感したからこそ、アンバサダーをやっているんですよ。
− なるほど…たしかにバッググラウンドやライ麦へのこだわり、それにボタニカルなど、ジンの知識がなくとも、キュロのオリジナリティは分かりやすいかもしれないですね。
今回はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
ジンブームを追い風に、日本でも高まるキュロの注目度
5人の友人達がサウナで思いつき、そこから始まったキュロ。
今は日本でもジンが盛り上がってきていることから、今後キュロは国内でも注目度が増していくでしょう。
(ちなみにライ・ウイスキーは、本国では2017年に数量限定でプレリリースが始まっているとのこと)
そして今回インタビューにご協力いただいた野村空人さんは、アンバサダーとしてキュロのイベントやゲストバーテンダー、販促活動などを行っていくそうです。
体験ベースのイベントなども考えているようで、こちらも目が離せません。
ぜひ彼の活動もチェックしてみてください。
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