白州蒸留所に行ってきた【見学レポート】

白州蒸留所・見学レポート

もう2ヶ月前になりますが、3月中旬に白州蒸留所の見学ツアーに行ってきたので、その際のレポート記事を書き記していきます。

まず初めに触れておくと、白州蒸留所はサントリーの蒸留所ということで国内随一の規模を誇る蒸留所で、そのぶん蒸留所以外の施設も充実しています。
ウイスキーにそれほど詳しくない、もしくは全く知らない方でも楽しめる場所ですので、ぜひ皆さんも一度見学に行ってもらいたいですね。

なお本記事ではウイスキー初心者の方でも分かりやすいように、簡単に内容を振り返っていきます。
本記事が、蒸留所見学に興味がある方の参考になればと思います。

※施設内を見学できるツアーは要予約です。詳しくはこちらをご覧ください。

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いざ蒸留所がある山梨県北杜市へ

筆者が白州蒸留所を訪れるのは今回が初。
蒸留所がある山梨県北杜市までは、新宿から快速列車に乗って行きました。
移動に関していえば、勝手に自分の中で「白州は都内から近い」とイメージしていたため、思いのほか長時間に感じました。
(ホリデー快速という週末限定の快速車両で、「あずさ」よりも少し遅い列車をチョイスしたからですが…)
ただ山梨県に入ると一気に風景が変わり、富士山が見えたり山合いの風景を楽しむことができたため、退屈ではなかったかもしれませんね。

最寄駅の小渕沢駅に着いてからはタクシーで蒸留所まで移動。行きも帰り料金は1,990円でした。
ちなみに3月下旬から12月までの土日は小淵沢駅から無料のシャトルバスが走っているようです。

自然に囲まれた白州蒸留所の敷地内へ

白州蒸留所の緑溢れる敷地内

いざ白州蒸留所に着くと、イメージとは違い「そこまで山奥ではないかな」という印象を受けました。確かに山の中にはありますが蒸留所に着くまでの風景はほとんど田んぼです。
ただキレイな自然や森に囲まれていることは事実ですね。

受付を済ませ敷地内に入ると、とても広大で、いるだけで癒されるような涼しげな空間となっています。
流れる小川も水がとてもキレイで「これが白州で使われる水か」とか思いながら見学ツアーの集合場所に向かいます。

白州蒸留所ないを流れる小川

ちなみに敷地内にはレストランやウイスキー博物館、それから「南アルプスの天然水」の工場もあります。

見学ツアー開始!まずは麦芽(モルト)からチェック

だいぶ前置きが長くなりましたが、ここからは見学ツアーの内容について書き記していきます。

ツアーが始まるとまず集合場所であるウイスキー博物館にて「白州蒸留所とは?」という簡単なガイドを受けます。
その後、実際にウイスキーが作られる醸造・蒸留棟に移動。
この醸造・蒸留棟に入った瞬間からお酒の臭いが漂います。(この時点ではウイスキーというより甘酒のような香りです)

麦芽見学ではピートを使用した麦芽とそうでない麦芽の香りをチェックできる

まず初めはウイスキーの原料となる大麦麦芽(モルト)の見学。
ここでは麦芽だけでなく、麦芽を乾燥させる際に使用するピートも見て、触ることができます。
麦芽は、ピートを使用したピーテッド麦芽と、ピートを使用していないノンピート麦芽が用意してあります。
しかもこれらは実際に香りを嗅ぐことができるので、明らかな香りの違いを知ることができます。
(ピーテッド麦芽はこの時点でピート臭の強いウイスキーの香りがします)

きっとウイスキーを少しご存知の方なら「この時点でこんなに香りが違うんだから、そりゃウイスキーの味も違うよな」と思うのではないかと。

ちなみに見学ツアーは、常時スタッフさんがガイドしてくれるのでウイスキーを全く知らないという方でも安心です。

ピートとは?
ピート
ピートとは、コケや草などが堆積してできた泥炭(燃料)のことで、スコッチや一部日本のウイスキーでは麦芽の乾燥をさせる際に使用し、このピートを燃やした熱気で麦芽を乾燥させます。
この時に出る煙を麦芽が吸収することによって、独特のスモーキーフレーバーが与えられます。

発酵槽〜蒸留器ゾーンへ

続いて少し奥に進み、麦芽を糖化(発酵させるための準備)をさせるマッシュタン、そしてそれらを実際に発酵させる発酵槽があるゾーンへ移動します。

白州蒸留所の大きなマッシュタン

写真にある銀色の巨大なものが糖化槽(マッシュタン)です。
この中で麦芽のデンプンが糖分に変わり、甘い麦のジュースが出来上がります。

白州蒸留所のずらりと並んだ木桶の発酵槽

そして奥には、その麦ジュースをお酒に変える(発酵させる)発酵槽があります。
発酵槽は全て木桶のものでだいたい15〜20機程度でしょうか。とにかく大きな発酵槽がずらりと並んでいます。
発酵槽には木桶以外にもステンレス製のものがあり、これに比べて木桶の発酵槽は管理が大変なのですが、白州蒸留所では白州の自然を活かすために木桶の発酵槽でこだわっているようです。
この発酵槽にて先ほどの麦ジュースに酵母が加えられ、アルコールが生成、つまりお酒が出来上がるわけですね。

白州蒸留所の様々な形状の蒸留器

続いてはいよいよ蒸留ゾーンです。
ウイスキーは発酵後のお酒を蒸留することでアルコール度数を高めています。
その蒸留を行う蒸留器がここでは並んでいます。
蒸留器はその形によって出来上がるお酒のタイプが変わってきます。
白州蒸留所では16器もの蒸留器があり、その形も様々です。それだけ多様な原酒を作れるということですね。
これだけの種類の蒸留器がある蒸留所は世界的にも珍しいかと。

蒸留ゾーンの見学を終えると、樽での熟成の様子を見学するため、発酵・蒸留棟を出て、熟成庫へ移動します。

とても大きな熟成庫へ

熟成庫は、見学場所としては最終段階です。その名のとおり蒸留して出来上がった原酒を樽に詰めて熟成させる場所です。
中に入ると、ちょっとひんやりします。
聞くところによると温度調整などは一切行わず、白州の森のそのままの気温となっているようです。「森の中で眠るウイスキー」といったところですね。

入り口付近には樽の原材となるホワイトオークの大きな木と、樽を分解した状態のものが飾られています。
ウイスキーに使用する樽は、木の成分が抽出されやすいよう内側を火であぶり焦がすのですが、その焦がした状態のパーツを見ることができます。

とても大きな熟成庫では大量の原酒が熟成されている

そして奥に進むと、いよいよ熟成中のウイスキー(樽)のお目見えです。
通路の両サイドのラックにズラリと樽が並んでいます。もうこのあたりはウイスキーの香りを強く感じます
ウイスキー好きの方なら深呼吸するととても気持ちが良いでしょうね。

とにかくこの熟成庫は相当大きく、上から下、端から端まで見渡す限り「樽」で、約40万個もの樽が置かれているとのことでした。(少々うろ覚えです…)
きっとウイスキー好きの方なら、この熟成庫の素晴らしい景色、空気感を見て感じるだけで満足するでしょう。

出口付近では樽の中の原酒の様子をチェックすることができます。
4年熟成と12年熟成の原酒の樽の中を見ることができ、熟成年数による色づきの違いを知ることができます。
この辺りのコンテンツは「さすがサントリーさんだな」と感じましたね。

4年熟成と12年熟成の原酒の樽の中での様子

最後にテイスティングと白州ハイボール作りを体験

熟成庫の見学で製造工程の見学は終了です。
最後、売店などがある施設に移動し、待ちに待った原酒のテイスティングです。

白州のホワイトオーク原酒、ライトリーピーテッド原酒をテイスティング

ここではホワイトオーク樽で熟成された原酒ライトリーピーテッド原酒(ピートを少しだけ使用した原酒)、それから完成品の白州をテイスティングできます。
テイスティング方法については、しっかりガイドしてくれるのでウイスキー初心者の方でも安心かと。

2つの原酒は全くといっていいほど異なる味わいなので、ウイスキー好きの方なら「これで複雑な味わいの白州や響ができているのか…」なんて感じるかもしれませんね。
原酒を堪能した後に飲む白州は、今までとは少し違った味わい方や捉え方をできるようになります。

最後にガイドを受けながら、白州ハイボールを自分で作ります。
筆者はもう長年ウイスキーを提供する側だったのでこの辺りは緩く楽しみましたが、そうでない方にとっては作り方を学ぶ機会ってあまりないと思うので結構貴重だったかと思います。
実際、他の参加者の方は結構楽しみながら作ってましたね。

これで見学ツアーは終了です。
筆者はこの後、中に併設されているウイスキー博物館を観覧したり、BARにてたくさんの原酒やウイスキーを堪能したりなど、時間いっぱい白州蒸留所を満喫したのですが、これはこちらの別記事にてご紹介しています。

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まとめ 〜白州蒸留所はウイスキー初心者でも楽しめる

今回白州蒸留所へは初訪問でしたが、予想以上のコンテンツで、見学ツアーの内容については初心者の方への配慮がされていてとてもわかりやすかったです。
さすがは大資本サントリーが所有する蒸留所といったところです。これでツアー料金はたったの1,000円ですからね。

結論、ウイスキーに少しでも興味がある方は、是非一度は行っておくべきかと思います。
都内や南関東にお住いの方なら、そう遠くないですしね。

本記事が今後蒸留所見学を検討している方の後押しになれば嬉しいです。
それではこの辺で。
以上、白州蒸留所に行ってきた【見学レポート】でした。

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小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPageオーナー / GINfest.TOKYO運営メンバー] 豊富な現場経験や長年のお酒愛によって、ジンを筆頭にあらゆるお酒の知識を持つ。

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