美味しいカクテルが好きな方なら、一度に多くのカクテルを飲み比べできたら幸せに感じるかもしれません…
それができるのが、バーテンダーやメーカー・インポーターが一堂に会するお酒のイベントです。
普段はなかなか味わえないようなカクテルやスピリッツ類を気軽に飲み比べできるとして、大規模なお酒のイベントは特に人気を博していましたが、コロナ禍になって以降は軒並み中止に。
そんな中で、イベントの制限などが撤廃されたことを受け、11/7にOSAKA FOOD LAB(大阪市・中津)で開催されたのが、今回レポートする『OSAKA COCKTAIL PARTY 2021』です。
世界一のバーテンダーも含め、西日本を代表する12名ものバーテンダーがカクテルを振る舞い、素晴らしい雰囲気となった同イベントについて、当記事では写真とともに振り返ります。
人気の洋酒専門店が主催、12名のバーテンダーがそれぞれオリジナルカクテルを提供
大阪市・矢田にある国内最大級の洋酒専門酒販店「千雅(ちが)」
ジンやテキーラ、ラム、ウイスキー、それにリキュールなど、他のお店では売っていないようなレアがお酒を含めおよそ4,000もの洋酒を販売しており、バーテンダーなどプロからの支持も厚い酒販店です。
これまでにもプロ向けの試飲会を催してきた同店ですが、コロナ以降、十分なプロモーションができていなかったメーカーやインポーターのために、そして美酒を知る機会を制限されてきたカクテルラバーのための場として企画したのが『OSAKA COCKTAIL PARTY 2021』です。
国内外のジンやラム、ウイスキー、リキュールなど12ブランドがブースを出展。
各ブースには西日本の名だたるバーテンダーがゲストとして立ち、各ブランドを使ったオリジナルカクテルを提供。
来場者は入場チケットが必要ではあるものの、各カクテルは500円分のドリンクチケットで飲めるという、カクテルラバーには嬉しいシステムで開催されました。
会場のOSAKA FOOD LABは、高架下のスペースを活用した半外の風通しが良い空間ではあるものの、密を避けるべく入場チケットは150枚に限定。
その内容の豪華さもあって、チケットは発売開始から間もなく完売しました。
【出展ブース一覧】
参加バー | 担当ブランド |
---|---|
BAR HIRAMATSU (大阪市・梅田) | カンパリ、アプルトン (リキュール、ラム/CT SPIRITS JAPAN) |
BAR JUNIPER Trinity (大阪市・南森町) | インドラブ (ジン/アセントジャパン) |
Tom&Jerry Bar (大阪市・北新地) | ナルディーニ (グラッパ/フードライナー) |
Bar Nayuta (大阪市・心斎橋) | モンキーショルダー (ウイスキー/三陽物産) |
BAR 識 (大阪市・心斎橋) | ウニクム (リキュール/国分) |
THE SAILING BAR (奈良・桜井市) | 橘花KIKKA GIN (ジン/大和蒸留所) |
LAMP BAR (奈良市) | セルバレイ (ラム/コートーコーポレーション) |
Nokishita711 (京都市) | バスカー (ウイスキー/ウィスク・イー) |
Bar Alegre (広島市) | イピオカ (カシャッサ/リードオフジャパン) |
夜香木 (熊本市) | ケテルワン (ウォッカ/ディアジオ・ジャパン) |
Bar Oscar (福岡市) | サウザ (テキーラ/サントリースピリッツ) |
BAR BARNS (名古屋市) | 季の美 (ジン/ペルノ・リカール・ジャパン) |
コロナ以降、久しぶりのイベントとあってか、当日は一般のカクテルラバーだけでなく、バーテンダーなどプロの方たちも多く来場。
イベントの主催である千雅の代表・山本修士さんによれば、広島や四国、それに沖縄など、遠方からの来場者も多かったのだそうです。
それもそのはずで、前述したようにゲストの顔ぶれがとにかく豪華。
世界で最も権威あるバーテンダーの大会の一つ「ディアジオ ワールドクラス」で世界一に輝いた経歴を持つ、LAMP BAR(奈良市)の金子道人さんや、その今年度の日本チャンピオンである夜香木(熊本市)の木場進哉さん、さらにはBar Oscar(福岡市)の長友修一さん、BAR BARNS(名古屋市)の平井杜居(とおる)さんといった各地域を代表するオーセンティックバーの店主、そしてBar Nayuta(大阪市)の中山寛康さんやnokishita711(京都市)のセキネトモイキさんといった気鋭のバーテンダーなど、ベテランから若手までバランスにも長けた顔ぶれとなりました。
そんな彼らが提供したカクテルは、事前に仕込みが必要なものや、ハーブやスパイス、フルーツ等の様々な素材を活用したものなど手の込んだものばかりで、その見た目と味わいのバラエティも豊か。
それぞれ一杯の量も決して少なくはなく、イベントとはいえ本格的なカクテルが提供されました。
3時間での提供杯数は1,000杯
「やはりイベントは良いですね、尊敬しあえる仲間と話せるのもとても楽しいです」と手応えを感じていたゲストもいたように、久々のイベントということもあり、ゲストの方々がまずは楽しんでいる様子でした。
一方で来場者の熱量も凄まじく、バーテンダーやメーカー・インポーターの担当者とコミュニケーションを取りながら、熱心にカクテルをテイスティングしている方が多く見られました。
主催の山本さんによれば、普段は各ゲストのお店でカクテルを嗜んでいるようなバーラバーが多く来場していたそうで、会場内は終始バーにも似たクリーンな雰囲気となっていたのも印象的。
早々にカクテルが売り切れるブースも見られ、3時間のイベントながら約1,000杯ものカクテルを販売した事実からも、来場者の熱量をうかがい知れます。
一方で主催の千雅は「橘花KIKKA GIN」を造る大和蒸留所とともに、イベントの開催を記念したオリジナルのジン『KIKKA GIN OSAKA COCKTAIL PARTY 2021 Limited Edition』を製造し、店舗公式通販のほか会場でも販売(500ml/4,730円)。
「にごりジン」を謳うそのジンは、どっしりとしたユニークな味わいが話題となり、会場でも40本ほど販売したとのことでした。
今回のイベントについて、千雅の山本さんは「やれて良かったです。とても良いメンバーに参加していただいたおかげで、みんなが楽しめたと思います」と振り返ります。
また「これまではプロ向けの試飲会のみ企画してきましたが、一般の方も楽しめるイベントにも様々な可能性がありますし、今後もこうしたイベントを年に1回は企画したいですね」と来年の開催も示唆しました。
豪華なゲスト陣と出展者、そしてカクテルを愛する来場者が一体となって、素晴らしい雰囲気を作り上げた『OSAKA COCKTAIL PARTY 2021』
美味しいお酒やカクテルを味わえるのはもちろん、それらを愛する多くのプロフェッショナルや飲み手とコミュニケーションをとりながら共感し合えるのがイベントの醍醐味です。
取材した筆者としても、そうしたお酒のイベントの楽しさを感じずにいられませんでした。
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