みなさんは、主要なお酒のアルコール度数がどれくらいかご存知でしょうか?
お酒が強い方なら、アルコール度数についてあまり気にすることはないと思います。
しかし、お酒がそれほど強くない方は、予期せぬ泥酔を避けるためにも、ある程度アルコール度数について知っておくことはとても重要です。
ビールやワイン、日本酒に焼酎、それにウイスキーやテキーラなど、当然ながらこれらのお酒のアルコール度数はそれぞれ全く異なります。
例えばビールは5度程度でウイスキーは40度程度と、非常にばらつきがあるのです。
そこで今回は、主要なお酒のアルコール度数を、比較できるよう一覧形式でご紹介。
お酒の場で役立つ予備知識として、ご活用いただけるかと思います。
各カテゴリ別、主なお酒のアルコール度数
まず、こちらの主なお酒のアルコール度数を一覧にした表をご覧ください。
記載されている度数は、Amazonで販売されている銘柄を元にした大まかな平均値です。
※「40%〜」と記載されているものは、それ以上の度数の銘柄も少なくないもの。
ちなみに「醸造酒」とは、アルコール発酵させただけのお酒全般を指し、「蒸留酒」とは、発酵に加えて蒸留も行い、アルコール度数を高めた酒類カテゴリーを指します。
各酒類の中でも、銘柄によってばらつきがあるので酒類別に詳しくみていきましょう。
主な醸造酒のアルコール度数
原料を発酵させるだけで、蒸留を経ない醸造酒はアルコール度数は低くなる傾向があります。
とはいえ醸造酒の中でも、お酒によって差はあるので、それぞれ見ていきましょう。
ビール
【アルコール度数:約5度】
ビールは、主要なお酒の中ではかなり度数が低い方に分類されます。
クラフトビールなどでよく見られるIPAやバーレーワインなどのスタイルでは、10度前後の銘柄もありますが、普段よく飲まれる大手メーカーのビールはだいたい4〜5度です。
ワイン
【アルコール度数:約14度】
酔いやすいイメージが強いワインですが、アルコール度数は意外と低めの14度前後。
一部の白ワインでは10度を下回るものがありますが、主要なワインはだいたい13〜15度です。
常温で飲む赤ワインの方が、度数が高いと感じるかもしれませんが、赤と白ではそれほど差はありません。
シャンパン(スパークリングワイン)
【アルコール度数:約12度】
シャンパン(シャンパーニュ)およびスパークリングワインは、ワインに分類されるため、アルコール度数もだいたい同じぐらい。
ですが炭酸が入っているため、ワインより酔いが回りやすく酔いやすいと感じる方もいるようです。
日本酒
【アルコール度数:約15度】
日本酒のアルコール度数は、だいたいワインと同じぐらい。
熱燗・冷酒とありますが、冷やして飲む方の方が多いため、ワインと比較すると度数はやや感じにくいかもしれません。
原酒タイプのボトルの場合、20度程度あることも少なくありません。
なお、温めて飲む熱燗の方がアルコールの吸収が早くなるともされており、自分の酔い加減を知らせてくれるため、予期せぬ悪酔いを防ぎやすいといった見方もあるようです。
主なリキュールのアルコール度数
カシスやカンパリ、それにイエーガーマイスターなど、リキュールは、銘柄によってアルコール度数のばらつきが大きい傾向にあります。
主要なリキュールのアルコール度数を、それぞれ比較してみましょう。
なおリキュールは、基本的になんらかの蒸留酒をベースに、各種フルーツやハーブ・スパイス、またはそのエキスを加えて造られています。
カシス
【アルコール度数:約20度】
カシスの種類にもよりますが、日本の飲食店で多く使用されている「ルジェ」というブランドのカシスは20度。
カシスオレンジなどのカクテルにすると、だいたい5度前後に薄まります。
カルーア
【アルコール度数:20度】
カルーアミルクでおなじみのコーヒーリキュール。
昔は26度だったのですが、引き下げられ20度になりました。
一般的なレシピでカルーアミルクを作った場合、その度数はだいたい7、8度前後になります。
カンパリ
【アルコール度数:25度】
香草系のリキュールの定番で、独特の苦味を持つカンパリ。
ネグローニやスプモーニといったカクテルに欠かせないリキュールであり、日本でも高い人気を誇りますが。他のリキュールと比較すると、その度数は少し高めの25度です。
⇒今世界的にブームのカクテル「ネグローニ」特徴、レシピ、魅力をご紹介
マリブ
【アルコール度数:21度】
こちらはココナッツリキュールの大定番で、マリブコークなど若い世代に人気のカクテルに使われています。
マリブコークに代表されるようなジュースで割るだけのカクテルの場合、だいたい5度前後になります。
イエーガーマイスター
【アルコール度数:35度】
世界的な人気を誇る薬草酒でありながら、パーティードリンクの定番としても一部で大人気のイエーガーマイスター。
テキーラのショット代わりに飲まれるとだけあって、度数は高めの35度です。
その他香草・薬草系のリキュール
ここまでご紹介したポピュラーなリキュールは、アルコール度数がそれほど高くありません。
しかし、香草・薬草系のリキュール(ビターズとも言う)となると、40度を超えるような高アルコール度数の銘柄が多くなります。
なかでも「アブサン」は度数が高いリキュールとして知られており、70度を超える銘柄も珍しくありません。
主な蒸留酒のアルコール度数
醸造酒に蒸留という工程を加える蒸留酒(別名:スピリッツ)は、アルコール度数が高くなります。(前述したようにそもそも蒸留は、アルコール度数を高めるための工程)
とはいえこちらも、お酒によって度数にばらつきがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ウイスキー
【アルコール度数:約40〜60度】
基本的には40〜43度と捉えて問題はありませんが、なかには60度前後の銘柄もあり、銘柄によるばらつきが大きい傾向にあります。
特にシングルモルトやバーボン・ウイスキーには、50度を超える銘柄が多々あります。(例:ブッカーズ=63度、タリスカー・ノース=57度)
なお、ハイボールとして飲む場合、一般的なレシピであればその度数は10度前後まで下がります。
テキーラ
【アルコール度数:約38〜40度】
世間的には「キツいお酒」というイメージがあるテキーラですが、蒸留酒の中ではちょっぴり低め。
そもそも法律によって、35〜55度の間で造られなければならないという度数制限があり、ほとんどのテキーラブランドは、38度もしくは40度と低めの度数を採用しています。
人気のソーダ割りで味わう場合は10度前後に、最も人気のテキーラカクテルであるマルガリータは25度前後になります。
ジン
【アルコール度数:約40〜50度】
ジン&トニックやネグローニ、マティーニなど、カクテルで使用されることが多いジン。
一部50度の超える銘柄もありますが、基本的には40〜47度程度の銘柄が大部分を占めます。
ジン&トニック(アルコール10度前後)に代表されるように、基本的に何かしらで割って飲むことがほとんどのため、度数の高さはあまり感じないかもしれません。
ちなみにジンは、クラフトジンの台頭により世界的なブームとなっており、日本の各地でも盛んに造られるようになっています。
ラム
【アルコール度数:約40〜75度】
人気カクテル「モヒート(だいたい10〜15度前後)」のベースに使われているラム。
基本的には40度程度ですが、ロンリコ151やバカルディ151に代表される「151プルーフシリーズ」のラムは、なんと75度もあります。
度数の高さを悪用して飲むのは、とても危険ですので絶対にやめましょう。
ウォッカ
【アルコール度数:約40〜96度】
無色透明のお酒ウォッカは、日本においてはカクテルとして使われることがほとんど。
定番ウォッカは40度程度のものが多いとされ、その程度の度数と捉えて問題ありませんが、ウォッカは他の蒸留酒と比べ、著しく度数が高いものも存在します。
90度超えの銘柄も決して珍しくなく、世界一アルコール度数が高いお酒として有名な「スピリタス」はなんと96度もあります。
ただしこちらは、当然ながらそのまま飲むものではなく、カクテルを作る際の材料、または医療用として用いられるようです。
ブランデー
【アルコール度数:約40度】
ワインに蒸留という一手間を加えて造られるお酒、ブランデー。
多くの銘柄が40〜45度となっています。
味わいがフルーティーなので、40度程度という度数は感じにくいかもしれません。
フランスの一部地域で造られる「コニャック」など高級なブランデーは、そのまま飲むことが多いですが、一般的なブランデーはソーダ割りやカクテルにして飲むことも少なくありません。
ソーダ割りであれば、その度数は10度前後になります。
焼酎
【アルコール度数:20〜25度】
焼酎の度数は、蒸留酒の中では低めの25度前後。
本格焼酎、甲類焼酎というカテゴリーを問わず、20もしくは25度を採用している銘柄がほとんどです。
そのため、レモンサワーやウーロンハイなどサワーにすると5度前後になります。
これらが日本で人気の理由は、そのアルコール度数の低さにもあるのかもしれません。
泡盛
【アルコール度数:25〜40度】
大まかには焼酎に分類される泡盛ですが、泡盛に限っては度数にばらつきがあります。
基本は30度ですが、古酒においては40度前後のモノが多くあります。
一見アルコール度数は高いですが、長期熟成によりまろやかになっているため、強いと感じにくいこともあるかもしれません。
まとめ
ここまで醸造酒各種と蒸留酒各種、それからリキュール各種のアルコール度数についてご紹介してきました。
最後に、ざっくりまとめると…
- 基本的にビールやワインなどの醸造酒の場合、20度未満になることが多い
- ウイスキーやテキーラなどの蒸留酒となると、焼酎を除きほとんどが40度前後
- リキュールは20度以上がほとんどだが、銘柄によってばらつきが大きい
このように、発酵させただけの醸造酒より、アルコール度数を高めるための蒸留を行う蒸留酒やリキュールの方が度数が高くなります。
これらのお酒は割って飲まれることも多く、度数も低くなった状態で口にすることが多いのですが、お酒そのものの度数を知っておいた方が良いのは言うまでもありません。
ちなみに割る場合、割合やどのようなカクテルにするかにもよりますが、ハイボールやジン&トニック、ウーロンハイなどのようにジュースで割るだけのシンプルなものなら、概ね3割程度のアルコール度数に薄まります。
⇒飲食店で飲める代表的なカクテルの材料と度数は?
それでは今回はこの辺で。
以上「ワインや日本酒、テキーラなど…各お酒のアルコール度数比較」でした。
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